記者クラブ崩壊 上杉隆 小学館101新書 2010
図書館本

上杉さんの本は「ジャーナリズム崩壊 上杉隆 幻冬舎新書 2008」以来である。
最近、「記者会見ゲリラ戦記 畠山理仁 扶桑社新書 2010」を読んで、同様な分野での上杉さんの著作がある事を知った。
基本的には如何に日本の報道業界における「記者クラブ」の横柄で横暴かの歴史である。民主党政権になり少しづつではあるが、各省庁での会見がオープンになって来ている。しかしながら、既存のメディアは自分たちの既得権益を守るために、不利になるような情報は新聞やテレビでは流さない。NHKすらも。もしネットにおけるツイッターや動画サイト、さらには本書の様なメディアがなければ、何が政治の中枢や行政で起こっているのかは記者クラブに独占され、情報処理すら可能である。
畠山さんも書いていたが、もっとも情報公開に積極的だったのが小沢一郎さんであり、亀井静香大臣、岡田外務大臣であったことなど、一般の人々は知らないであろう。逆に記者クラブからは嫌われるのかな。
いずれにしても、既存メディアの報道を鵜呑みにしないことが正しい日本人でしょう。もちろん、トンデモ評論家やとんでも科学者の発言をネット情報で信じてもいけません。頭の丈夫さ(頭の良さではないですよ)が求められているんです。自分の頭でしっかり考える事ですね。
上杉さんや畠山さん、その他多くのフリージャーナリストの皆さんの民主主義の常識で活動されることに感銘を受けた一冊でした。
備忘録的メモ
従来、官僚組織と記者クラブが共同して門番となり、報道の自由を妨げていた。その門も開けたのが小沢幹事長と岡田外相、原口総務相であり、門の外にでて来たのが亀井金融相である。p85
官報複合体―官僚機構とメディアの癒着
年金問題(岩瀬達哉氏)、薬害エイズ(櫻井よしこ氏)、特別会計(猪瀬直樹氏)すべてフリージャーナリストが行政に切りこんで問題になった。
オープンとなった記者会見(鳩山首相会見)で質問に挙手している上杉さんを指名しないという大人げない記者クラブの馬鹿な大人(笑) 世界から笑われるはずです。(鳩山さんが指名しるように指摘)

記者クラブ崩壊 新聞・テレビとの200日戦争 (小学館101新書)
記者クラブ崩壊 新聞・テレビとの200日戦争 (小学館101新書)
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