図書館本

リンゴの木村さんの本も日経だったな。
なんか農業と日経という係わり合いが未来を暗示しているようだ。

さて、本書は無農薬、不耕起栽培による米作りに関してである。
読んでいて、やはり岩澤さんも福岡翁の本を読んでいたのである。
木村さんも読んだと綴っていた。
しかし、岩澤さんも木村さんも自分自身で自然農法を編み出すわけである。(木村さんは自然栽培と呼ぶが)
本来自然が持っている能力を引き出す事で、農薬を使わず、耕さず、でも収穫量は多い。これは自給自足的な農ではなく、経済を基準にした業としての取り組みなのだ。
また不耕起栽培用の田植え機まで企業と一緒に作ってしまった。

木村さん同様、岩澤さんの自然を見る目、稲を見る目の鋭さは文章のいたるところに見出すことができる。
詳細は省くが、重要な点は下記だろう。
イトミミズが肥料を作り出す。
冬季湛水
これまでの田んぼはメタンガスを発生する
タニシ(山梨ではツボと言う)のいる田んぼ
田んぼの浄水能力(緩速ろ過で綺麗な水)
水が無ければ、米も肉も野菜も出来ない。
大豆が飢餓を救う(岩澤さんは日本の飢餓を予測している)
発芽玄米の栄養価

本書は決して楽して作物を作ろうとするものでなく、自然を十分に観察して自然の摂理を利用して、そこに人間の我がままを少しだけ入れさせてもらって生きようとする態度だと思う。

p96の日本の川は滝のようだと言ったのはイギリス人でなくてオランダ人ですね(記憶に間違いがなければ)
究極の田んぼ
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