番と衆 福田アジオ 吉川弘文館 1997
図書館本

初めて福田氏(1941−)の書を読んでみた。
民俗学の専門家との事。
本書は東日本と西日本の違いを考察している。筆者も書かれているように、既に東と西の差異については柳田國男、宮本常一、網野善彦らが多くの事象を報告している。
自分自身はまったくの専門外であるが、日本という国の成り立ちや枠組みという文脈から非常に興味深い観察が記されている。
東の番に対して西の衆、集落の色や形の違い等々。
屋敷林に囲まれ家が見えにくい東、道路から家全体が見える西。
日本という国が多様で多元であることを理解すれば、簡単に「日本人は」という意味づけは出来ないのである。
長い歴史と文化の中で育まれてきた独自の民俗が、間違いなく思想や感情にも影響するだろう。同じ日本人という、あるいは人類という同一種を考える時、相手という他者を理解することを実は民俗学が教えてくれるのかもしらない。


番と衆―日本社会の東と西 (歴史文化ライブラリー)
番と衆―日本社会の東と西 (歴史文化ライブラリー)
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