献本

著者の下記の経歴から想像していた堅い文章はことごとく裏切られる。
実に生々しい普段の生活の中から生まれる人生への疑問、生きる事への執着。
聖書からの教えをご自身の日々の生活中で経験されたことと絡ませながら日記の様なフォーマットで綴られていく。
またスピリチュアルという言葉は実は何か怪しげな響きを持って自分自身は認識していたが、本来の意味としてのスピリチュアルがターミナルケア(終末期医療)においての心の平穏を導き出すことを教えてくれた。
ただ、なぜキリスト教が日本に根付かないのか(養老孟司さんなんかも指摘しているが気になる。人口の1%にも満たない宗教であり続けているわけである。
一神教としてのキリスト教であり世界の多くの国での信仰の対象である宗教なのにである。また冷戦終了後の宗教戦争にも似た現状をどう捉えるのか。総ての宗教は平和を望んでいるはずなのに。

目次
新しい人間」「内なる声」「魂の癒しの薬」「不思議がる心」「計画にない出来事」「現実への理解」「人生に隠された苦しみの意味」「信仰の矛盾を生きる」「人生の最終目的地」「期待し続ける大切さ」「希望は人を動かす」「本物になる試練」「病者との心のズレ」「現実に立脚した信仰生活」「内面の静けさ」「勇気を持って習慣を見直す」「自分の中の悪に気付く」「体験的学びの大切さ」
経歴等
ウァルデマール・キッペス Waldemar Kippes
NPO法人臨床パストラル教育研究センター理事長。レデンプトール会(ローマ・カトリック教会)司祭。文学博士。1930年ドイツ生まれ。1956年来日、鹿児島県にて司牧活動に従事。ラ・サール学園、鹿児島大学、上智大学、南山大学、アントニオ神学院講師を経て1995年久留米聖マリア学院短期大学教授。
1976年より東京「いのちの電話」スーパーヴァイザー、1991年姫路聖マリア病院で臨床パストラルケア教育の指導、1998年臨床パストラルケア教育研修センター所長、2007年より現職。苦しむ終末期の人々を救うべく、心と魂の(スピリチュアル)ケアの実践とともに、ケア専門職の養成講座を開き、普及に尽力している。


人生の旅の目的地-ときを生きる小さな試み集
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書評