森の力 浜田久美子 岩波新書 2008
図書館本

日本の国土の7割近くが山林である。そして今、森が荒れていると叫ばれている。
そんな森や林の現状を種々な角度からの視線を用いて描き綴り出している。
まさに森てんこ盛り状態なのだ。そして問題点も多く浮き彫りされてる。
興味あったのは、矢作川水系でのボランティアと学術研究者との協働作業。これは東大演習林の蔵冶さんらと森林ボランティアとの非常に良好な人間関係のもとに展開する。
また、筆者の指摘する「山主イコール林業家ではない」という指摘はまさに的を得ていて、現在の日本の森の荒廃が拡大造林という国の号令でにわか林業家に成ってしまった全国の中小山主の実態を表しているのではないだろうか。ボランティアはあくまでボランティアであり、林業を専門とする人達の技術にも生活にもついてはいけないのである。森に興味を持つ入り口としては良いのであろうが。
「こうすれば、ああなる」的な脳化社会とは対極を成す自然の恵みの森や林の世界を疎かにする未来に何があるのか?その答えの糸口が本書の中に込められているのだろう。
目次
はじめに
機^蕕
第1章 森の幼稚園は五感のゆりかご―感情を深くためる身体に
第2章 高校生、森の名人に出会う―「森の“聞き書き甲子園”」というチャンス
供,弔覆る
第3章 わが町で豊かに暮らし続けたい―森林セラピーで地域づくり
第4章 みんなで「森の健康診断」―人工林と森林ボランティア
III 生み出す
第5章 森の恵みを生かすビジネスを―森林バイオマスの可能性
第6章 森のプロを育てたい―「林業トレーナー」の挑戦
IV 引き継ぐ
第7章 街と山をつなぐ大工たち―地域の材を使いたい
第8章 種をまく人たち―木を知る建築士を育てる
おわりに― 森と暮らしの戦後史、私的概観
もっと知りたい人のために


森の力―育む、癒す、地域をつくる (岩波新書)
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