生きのびる からだ 南木佳士 文藝春秋 2009
図書館本

信濃毎日新聞等の各種メディアに掲載された小文をまとめている。
南木佳士さんの作品を読まれている方にはかなり重複したストーリーが繰り返されている感もあるだろう。幼少期の体験から医師への道のり、芥川賞受賞後のパニック症候群からうつ病への変遷、死との対峙と山や自然への回帰あるいは共生共死の人生の足取り。
個人的には最後の、かくも高きハードル----選考委員としての開高健、が良かった。
4回の芥川賞候補となり、5回目(第100回、昭和63年下半期)にダイヤモンドダストで賞を取る。そして、101回は該当作無しとなり、開高はその後逝去し、100回目の受賞作の講評が開高の最後のものとなったという。
文学と医学、その二つの山海の中で精神をすり減らしながら、そして自然の中で生かされてきた南木佳士さんの足跡短編集であろう。


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