釣師・釣場  井伏鱒二 新潮文庫 平成9年改版

初出 昭和35年新潮社 同名
再読
昭和33年から翌年にかけて編集者を伴っての釣行の記録。
釣好き文豪が当時としてはいささか時間に追われる釣なのかもしれないが、今読むと実に時間がゆっくりと流れているように感じる。鉄道、馬車、バス、そんな移動手段、そして旅館でまた釣談義。そして各地の釣名人の話しと興味がつきない。
個人的は「甲州のヤマメ」「阿佐ヶ谷の釣師」が故郷山梨が登場するので面白い。
また佐藤垢石、福田蘭童、西園寺公一、林房雄などの名前も登場し井伏さんの釣好きが良く分かる。
あとがきを開高健がしっかり締めている。


釣師・釣場 (新潮文庫)
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井伏鱒二全集〈第21巻〉釣師・釣場・琴の記
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