風成の女たち 松下竜一 社会思想社 1984
副題:ある漁村の闘い

1972年単行本 読んだものは2000年3刷
松下竜一氏(1937−2004)の本は「砦に拠る」での下筌ダム闘争の話が非常に感動したというか凄い本であった。そんな訳で買っておきながら読んでなかった本書を手にした。
もっと早く読んでおくべきだった。
風成(かざなし)集落(大分県臼杵市大字風成)の女たち、そして男たちの美しい海と村を守る戦いの物語である。昭和44年から47年にかけての大阪セメント誘致に伴う埋め立て事業に対する反対運動のルポルタージュ。選挙や漁協総会での贈収賄、金への欲望、それに対する郷土愛への欲望、夢、未来を作る子供達への綺麗な海。
反公害、反開発の住民運動の時代である70年代80年代の記録として。
結末は書かないでおきましょう。
そして本書が読み続かれますように。
この本は通勤電車の中などの人前では読まないのが良いでしょう。涙が溢れます。


風成の女たち―ある漁村の闘い (1972年)
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風成の女たち―ある漁村の闘い (現代教養文庫 (1126))
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松下竜一 その仕事〈第11巻〉風成の女たち
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