初出 1989−1991「クレア」
時節の話題(オウム、ユーミン、幸福の科学、村上龍、その他)に関する二人の言いたい放題雑談。
もう20年前の記録である。中沢新一氏の本は網野善彦さんに関する(叔父さんにあたる)ものを読んでいて興味を持っていたし、母校の先輩でもあるのだが、この本はいただけない。品がないのである。言いたい事は言うのは良いとは思うが、言葉に温かみが感じられない。まあ今は私立の芸術大学の教授をされているのだと思うが、幾ら当時若くても、メディアに露出していたとしても、やり過ぎな感じ。さらにはやはりオウムに対する評価が(この時点でも問題になりつつある)甘い。結局未だに中沢氏はご自身でオウムに関する総括をされていないのではないだろうか。
活字というものは怖い。20年前のものがそのまま残っているのだから。
ちなみに山田さんのスタンスはバランス感覚に優れていると思うし、湾岸戦争に対するコメント(ご主人が派兵されるかもしれないという立場)もなるほどと思った。


ファンダメンタルなふたり
クチコミを見る