水の翼 小池真理子 幻冬舎 1998

397ページにもおよぶ長編であるが、一気に読み終えた。
そして、やはり誰かが死ぬ。そこに小池文学の特徴があるのだろうか。

愛と人生、生老病死の世界。そして小池さんが拘っているであろう70年代、学生運動。
木口木版画という芸術の世界に生きる柚木、その妻紗江、その芸術の世界に入ろうとする東北大生の寺島東吾。仙台を舞台に展開する美と愛と心の葛藤。
小池さんにとっての「死」とは何なのだろうと考えさせられた作品でもあった。



水の翼
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