平野さんの活動はブログを通して知っていた。
早く書籍化されないかと期待していたところである。
自費出版のためなのか、画像が少ないのが残念であるが、ブログで是非とも日本の森林の現状を見ていただきたい。
平野さんの主張は実にシンプルであり、現場を知っている者でしか語り得ない重みを感じる。
すなわち、政府(林野庁)が進める森林政策はほぼ100%が林業振興であり、その結果が現在の森林荒廃を起こしていることである。
税金をつぎ込んで、自然破壊を行い、野生動物が棲めない、杉や檜の木材供給地を作り出す現状を嘆いているのである。さらに挿し木植林と実生植林の根の張り方の違いによる土砂災害にも言及している。
林業は現在民間で行われている地域を除いて国が撤退すべきであり、特別な地域を除いて(人的被害が想定され治水および治山で緊急的な処置が必要な地域)は皆伐後に森を放っておいても自然は回復するのだと主張しております。子供達を巻き込んで植林活動をする事はある種の偽善に見えてきます。里山は手入れが必要ですが奥山は本来は人が手を付けてはいけないのでしょう。税金は直接山に携わる人々に使われるべきであり、国や地方行政が林業などに携わるべきではないのです。

平野さんはさらに密猟されたメジロなどの野鳥の救出にも取り組んでおられます。
このままさらに林野庁の借金が増え続け結局は国民にその負担がのしかかるのです。緑のオーナー制度などいう詐欺行為を国が行った事からもそれは明らかでしょう。無駄な林道、無駄な治山、治水工事を国民の目の前に平野さんは明らかにしてくれました。

日本政府の森林偽装