図書館本

最近疑似科学や似非科学という分野が気になっている。そんな訳でアマゾンのコメントでも評価の高い(それなりの方々が評価をしていると考えられる)本書を読んでみた。
10年前の古さを全く感じさせない内容である。
いかにヒトと言う動物が間違いをしてしまうかが論理的に説明されている。そして一番素晴らしい点は「科学は万能ではない」と言う立場で書かれているところであろう。さらに科学が進歩しても分からない事は次から次へと出てくるという事を認識している点である。
現在のスピリチュアルブームや血液型性格判断、水に絡むマルチまがいの商法なども本書を読めばかなりクリアーに理解出来るであろう。
そうしてデジャブ(既視感)なども多くの場合は思い込みや確証バイアスが原因であることがわかる。これは4分割表(事件あり、事件なし、夢あり、夢なし)を作って検討すれば論理的に理解が出来る事が示されている。

いつも手元に置いて読み返したい一冊であり、教育現場でもこの様な論理的かつ科学的解釈が出来る人材が育つように願って止まない。

超常現象をなぜ信じるのか―思い込みを生む「体験」のあやうさ (ブルーバックス)