図書館本

何が本当か答えが無い。(環境問題に答えがあると断言する人も居ないとは思う。だから本当と言う言葉を使う時点で怪しいのである)
養老さんの言説にも切れが無い。
虫仲間で酒を飲みながらの放言集と言ったところだろう。
養老先生の本質を見抜く知の蓄積は一体何処にしまわれてしまったのか?
環境問題と言う複雑系な問題を簡単に個別データから評価出来ない事は養老先生もご存知であり、シュミレーションの必要性を唱えられているのは納得するが、本当の環境問題と言うならば、それなりの方向性のある取り組みを指摘してはどうだろうか。
池田氏に関しては、相変わらずの品の無い評論家ぶりである。
二酸化炭素の増加だけが温暖化の原因では無い事は多くの科学者が認めることであり、今さらブツブツ言っても説得力がない。さらに「〜と思う」「〜ではないと思う」と書くの勝手だが、ご自身はなんらデータは持ち得ない。非常に無責任な主張が連なる。
そして相変わらず、ブラックバスの駆除には金が掛かるだの、利権だの、である。外来種問題を書かれるのならどうしてご自分の興味のある虫の問題に言及しないのか?(外国産昆虫の輸入許可問題等)
養老先生も後書きで、鎌倉からゲンゴロウが居なくなったと嘆く。
嘆く前に、研究者や当事者が予防措置的対応を訴えるべきだろう。
お二人でブツブツ嘆くのは結構だが、爺さん二人のぼやきから得るものは少ないのである。

ほんとうの環境問題