図書館本

これは良い本だと思います。さすが聖路加と言う感じでしょうか。
かなり専門的な事項を解りやすく説明してくれます。
また、科学的に解っている事と解っていない事をしっかり分けています。
すなわちEBM(証拠に基づいた医療)という立場で治療や投薬のグレード(優先順位の決定指針とでもいうのかな)が分かれていることを示してくれます。もちろん科学に基づかない経験に基づく処置や対応も必要ですが、そらがごちゃ混ぜになっていない。
そしてリハビリの重要性を十分に説得力をもって示しています。そしてリハビリテーションの本来の意味を「権利、資格、名誉の回復」であり、いかに「人間らしく生きる権利」を取り戻すか、それがリハビリテーションなのです。と書かれています。そして早期リハビリ(高齢者ほど早く始める)の必要性を統計を基に示しています。

ウイットに富んでいる文章:頭を使うということについては、よく指揮者はボケないといわれます。オーケストラの全てのパートのスコアをすべて記憶し、それを組み立てていくわけですから、これは頭を使います。碁打ちや政治家もボケにくいようです。悪い事に頭を使うのはどうかと思いますが、忙しく頭を使う事はボケ防止になります。(御意)

50音表を指してもらうのは意味がないとの指摘されています。(知りませんでした)

そしてやはり脳梗塞にならない事なんですね。
高血圧、糖尿病、脂肪肝などにならないようにすることが未病なのです。

脳梗塞―最新治療&リハビリガイド (聖路加国際病院健康講座)