図書館本

IT関連いわゆるWeb2.0に関する20の論点を考察している。
それなりにインターネット利用者として普通の知識があると思っていたら、大間違いであった。グーグルやアマゾン、Youtube等は知ってはいたが、Twitterだのマジックミドルだの知らない事も沢山ありました。オープンソースと言う文脈でリスペクト(尊敬)を基調としていく分野、いかに先進性と斬新性でビジネスにしていくかといった分野が混沌としながら大きな波として押し寄せてきていることは理解できます。
しかしながらITによって全てがデータベース化され、個人や集団あるいは国家の将来予測までが確率論やアルゴリズムで左右されうる恐怖を感じます。鈴木謙介氏のカーニヴァル化する社会 やウェブ社会の思想―〈遍在する私〉をどう生きるか、等を読んだ時と同じ感想です。そこには梅田望夫氏の書かれるIT未来像とはかなり異なる様に思います。
小市民はWeb2.0の大波を上手くサーフ出来ないとしても、さらわれないようにしないといけないと強く感じた一冊である。

ネット未来地図 ポスト・グーグル時代 20の論点 (文春新書 595)