図書館本

一応2が出たので読んでおく。おそらくパート1で反論された事に対して説得力のある回答ではないと思う。
なぜなんだろうと考えてみた。やはりパート1と同様にデータを使って(それも恣意的との指摘もある)説明する部分と曖昧な表現で論理を進める部分があるからであろう。海面上昇で日本は沈まない、それは安心である。されど、ではヒマラヤでの氷河の問題はどうなんだろう。ペットボトルは再生できるが劣化する。なるほど。さらに再生するうちに有毒物質が蓄積するそうだ。何が有毒で人や動物、あるいは植物にどのような危険があるのか?
最終章で池田清彦氏との対談がある。お互いに科学者だと認識しているようである。科学者であるならば、何が分かっていて、何が分かっていないのか。あるいは、論争になっている点は何か。をはっきり提示すべきであろう。国から研究費を貰っているものは全て御用研究者であるような指摘や自論を押し通すための品格の無い言論(特に池田氏も対談の中で宣伝しているご自身の著作)はメディア的には面白いのかもしれないが国民あるいは地球人のための環境という文脈ではまったく役に立たないと思う。小市民としては、何が温暖化での問題なのか(あるいは本当に温暖化が地球に悪いのか)、何が科学で対処出来て、何が科学では出来ないのかが知りたいわけである。結局のところ、市場経済優先をやめて消費は美徳と言う考えを捨てる事がもっともCO2排出の削減になる事は間違いないようだ。
武田先生もペットボトルは水洗いして5回使用すれば経済的だと言われないでペットボトルの使用を止めて、水筒を大切に使い続ける方が化石燃料の無駄遣いにならないと思うのだが、いかがだろう。

環境問題はなぜウソがまかり通るのか2 (Yosensha Paperbacks (029))