図書館本

早坂さんの書かれたジョーク集は何冊か読んでみて、非常に面白いし、示唆に富んでいると思う。特に足で集めた資料であろうから、なおさらである。今回のジョーク集は満州事変・日中戦争編となっており、太平洋戦争前までのお笑いや漫才ネタ、時事ネタ等が満載である。けっして歴史の中で大きく取り上げられる事のない庶民の考え方などがキラキラとして見えてくる。漫才と言う言葉は吉本興業が万歳から変更したと言う事なども書かれており、また当時のお笑い界の人気者のネタなども多く採集されている。
戦争という文脈をお笑いという文化から見てみるのも実は大切な歴史なのではないかと感じた一冊である。
日本の戦時下ジョーク集 満州事変・日中戦争篇 (中公新書ラクレ 249)