図書館本

池田さんの本を何冊か読んでないと、「なんじゃこれ?」と思うかもしれません。
もちろん自分も池田さんの事を沢山知っている訳ではありませんが、まさに池田晶子という人が「考える」ことを生きる中で最重要課題としていたように思います。そして「考える」事を楽しみ快楽としていたとも。
携帯も持たず、パソコンも使わず、テレビも殆ど見ない池田さんの97年から07年の思索日記なのでしょう。最後は2007年1月15日で終わっています。「思う」や「知る」だけでなく「考える」ことを教えてくれた池田さん有難う。きっと今も宇宙のどこかで考える快楽を貪っているのだろう。

1988年5月10日の書き込み
謎は、夢の材料ではなくて、その材質のほうだろう。

あの空間、その時間、あの客観性のほうこそ、宇宙創世の謎にかかわる
あるいは、それ自身である

夢には物質がない
夢には重力がない
夢では死なない
夢ではひたすら見ている、あるいはひたすらそこに居る
居ることを感じているのは誰なのか
夢が在るのか、これが居るのか。(「これ」は四角に囲まれた中に表記)
あの中身のゴチャゴチャは、どこからやって来るのか。

夢がそこからやって来るような外部などない。

リマーク 1997-2007