本が好きプロジェクトからの献本

歴史にIfは無いと言われている。
しかしながら、幾つもの違った情報が世間には流れている。
果たしてどのデータを信じれば良いのか?本当の歴史はどれなのか?
自分自身、これまで南京での日本軍による虐殺はあったのだろうと信じていた。それは、おそらくこれまでメディアを通じた一部分を信じて来たのだと思う。逆に言えば、自分自身で資料を読んだり、専門家に直接聞いたりした事は無かったのだ。
Wiki等で調べると南京大虐殺(昭和12年(1937)12月)に関しては、報告者によりその死者数に大きな隔たりがあることが分かる。すなわち、戦争と言う文脈の中で、作り上げられた嘘であり、虐殺など無かったと言うものから、20−30万人が殺されたと言うものまである。

さて、本書であるが、一次資料(多くは日本軍の陣中日記)を使い、また当時南京城中に居た外国人の報告書への疑問点(伝聞による記載)を挙げて、数万人とも言われる虐殺は無かったと結論つけている。また、戦争行為としての処刑や掃討作戦による兵士の殺害は有った事は事実であると。

素人の疑問として残ったのは、当時の中国軍の司令官だった唐生智司令官は銃殺されたとの情報が当時流れていたが、実は逃亡し生き延びて居たことが判明しているそうだ、しかしながら、その司令官の証言などは本書には出て来ない。司令官無き軍隊がどのような行動を取ったのか?戦争と言う非日常の中で兵士の行動はその生死に大きな影響を与えたと思うのだが。

いずれにしても、戦争と言う行為の歴史が未だに過去に信頼性を持って記載されていないと言う事実は日中両国にとって不幸であることは間違いないであろう。また沖縄戦、広島および長崎への原爆、各都市への爆撃と言った一般市民を巻き込んだ戦争と南京の事件は心情的にはかなり異なるように思った。


再現 南京戦
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書評/歴史・記録(NF)