図書館本

1990新潮45および1993現代性教育研究月報が初出
宮本常一さんや網野善彦さんの本にも夜這いが出てくる、夜這いや、堕胎、密造酒等の話が聞けないようだとその地域の本当の姿は理解出来ないと確か、宮本さんは書いていたように思う。
本書は主に関西方面での聞き取りをもとにしていて、地域ごとに異なる夜這いの風習等を書いている。しかし、正確な日時や場所(これは書くのは不可能かと思うが)取材対象が今ひとつクリアーでなく客観性に乏しいように思う。また作者の一方的な思い込みが随所に見られる。他にも何冊か同様な書を書かれているので読んでみないと分からないが、民俗学とタイトルを付けるのは無理があるように思ってしまう。
いずれにしても多様な性風俗があり、戦前まではかなり自由な男女関係が存在していた事は間違いないのだろう。網野さんは戦後にも一部地域では夜這いが存続していたと書いている。
夜這いの民俗学