図書館本

佐野眞一さんの宮本評伝。
凄い本です。今年読んだ本の中でベスト3に入ります。
宮本常一さんの本(論文)はまだ読んだ事がないのですが、網野善彦さんの書かれた本から宮本さんの凄さは認識していました。
柳田国男の民俗学の視点とは異なるまさに常民、海人、山人の民俗を歩いて歩いてそして記録していった宮本さんの姿が浮かび上がります。
離島出身でかつ貧しかった宮本さんが、まさに資本家の跡取りの渋沢敬三に見出され生涯を日本の山村や漁村の調査にささげた生き様が佐野さんの筆で記録されています。渋沢氏自身も本来は事業を継ぐのでなく研究で生きて行きたかった事で、アチック博物館(後の民俗博物館になる)を作ったり莫大な資金を研究者のために支援したとの事である。
さらなる本書の内容は改めて記したい。


旅する巨人―宮本常一と渋沢敬三