やはり、既に養老先生も書かれていたんですね。
心の問題なんですね。養老先生や茂木さんのお顔を見ると「穏やか」ですよね。かなり過激な発言とかあるのに。そして働き過ぎなのに(笑)
以下記事
11月8日付・編集手帳
「GNP」(国民総生産)ではなくて、「GNH」という。プロダクトのPをハピネスのHに置き換えた言葉で、「国民総幸福量」と訳される◆自然を楽しみながら生きることを呼びかけた近刊の雑誌「リクウ」(中央公論新社)のなかで、解剖学者の養老孟司さんが日本に必要な知恵10項目を「養老訓」として掲げ、冒頭にGNHを挙げていた◆もとはヒマラヤ山麓(さんろく)の国、ブータンの現国王が提唱した考え方という。ブータンと聞いて、思い浮かべた文章がある。歴史学者の今枝由郎さんがブータンを旅した折の思い出をつづったエッセーである◆迷い込んだ狭い道で車が立ち往生した。向きを変えようにも、段差があって身動きがとれない。と、通行人の男性が石を拾って段差を埋め始めた。通り合わせた人がひとり、またひとり、作業に加わる◆段差がなくなるまで数分、今枝さんが助けを求めたわけではなく、人々も誰ひとり声を発しなかった。すべては黙々と始まり、終わったという。困っている人に出会ったときの、自然の流儀なのだろう◆商いに出た若旦那(だんな)が荷の重さに道でへたばったとき、行きずりの人が唐茄子(とうなす)を売るのを手伝ってくれるのは落語「唐茄子屋政談」のひとこまだが、日本にもそういう昔があった。GNHを高める秘密はどうやら、胸のなかにあるらしい。
(2006年11月8日1時53分 読売新聞)
以上は私の父から聞いた話です。このとき手伝ってくれた人とは生涯親しく付き合っていました。ブータン、唐茄子の話と共通しています。