af388015.JPGブラックバス問題シンポジウム
釣り人が考えるブラックバス問題−日本の釣り文化を守るために

初めて生の足立さんと秋月さんが見られた。また琵琶湖博物館の中井さんも来られていた。

基調講演
櫻井よしこさんが、ブラックバス(以後BB)問題と薬害エイズ、薬害肝炎との類似性を通して日本文明の危機に繋がるとして話をされた。すなわち、世界の血液製剤の4分の3を輸入した日本はバンパイアと呼ばれ、その製剤汚染によりHIVおよびHCV感染者が日本に多発した。この事は考慮無く、単に安いという事で製剤を輸入しその結果莫大な利益を上げた業界が結局はヒトを不幸にする流れを作ってしまった事を示していると言う。BB釣りが当初限局された湖沼で行われていたが、結局は全国へ密放流等で広がり在来魚種や在来生物の生存を脅かしている。まさに日本への侵略ではないかと結んだ。闇雲に外国から種々雑多のモノを持ち込むことの危険性を指摘しているのであろう。
#薬害肝炎患者数を350万人と話されたが、これは正しいのか疑問である。輸血後感染やC型肝炎ウイルスが発見される前の製剤使用も含めて言っているのかもしれないが。

トークセッションでは足立さんと秋月さんが日本のルアー釣りに関して話をされた。本来はルアーの日本での歴史に精通された高田さんと言う方が話される予定だったらしいが、体調不良との事で不参加だった。ルアー釣りとはフライや所謂ルアーの両方を含む釣りの総称との話の後、ルアーの爆発的流行はやはり開高健と矢口高雄の影響が大きいとの事。またその両人がBBを容認する発言をしていた、あるいは現在もその態度を通しているとの事であった。

釣り団体による発表では、下流域、中流域および上流域といったカテゴリーで3つの団体が話しをされたが、BB問題と言うよりは自分達の釣りの紹介に終始したように感じられた。もう少し、手短にポイントを説明して欲しかったが、ご高齢の2名の方には酷だろうか。また秋月さんがライセンス制とバス釣り規制と言う話の中で、すでにBBを隔離した湖沼等で釣るという事は不可能で(未だに密放流があるから)、バス釣りは社会悪として禁止すべきだと主張。また河川湖沼は釣り人だけのものでないので、今後は釣り人にもかなり厳しい時代になっていくのではないかとの指摘をされた。

その後、近畿大の細谷氏が実験と調査に基づくBBの生態系に及ぼす影響を話された。内容的には問題は無い様にに思えたが、これももう少し簡潔にインパクトをもって話すのは可能ではと思った。(単に個人的な感想です)。BBのメダカを食べる実験では、その方法論が示されなかったので、若干の疑問が残った。(結果ありきの実験と指摘される可能性がある)
最後の話題として、全国BB防除市民ネットワーク事務局長の小林さんと言う方が防除週間の話題を提供した(ちょうど28日まで行われた)。これまで個別に行われていた活動をネットワークを構築して全国一斉に行いメディアも多く取り上げ、それなりの効果を挙げているとの事である。プレゼンテーションが非常に判りやすかった。
フロアーとの質疑応答では、これと言ったBB擁護論は無かった。ご高齢の釣り人の自己主張は分かるのだが、本シンポジウムの趣旨からは若干外れていた。
最後に釣り団体から出された提言について採択を会場に求めて拍手で承認したが、議論もなく言葉の考察もなくシャンシャン採択はいかがなものかと思う。特に釣り文化と言う言葉が入っていたのだが、はたして釣りが本当に文化なのか?と言う問いに我々釣り人がどれだけ真剣に答えを出せるのか疑問である。ちなみに日本の釣り人口は2000万人とも言われている。遊びと文化の違いはいかに? たかが釣り、されど釣りである理由が問われている。

ちなみに文化を調べてみると、こんな意味だそうだ。
1 権力や刑罰を用いないで導き教えること。文徳により教化すること。
2 世の中が開け進んで、生活内容が高まること。文明開花。
3 自然に対して、学問・芸術・道徳・宗教など、人間の精神の働きによってつくり出され、人間生活を高めてゆく上の新しい価値を生み出してゆくもの。
4 (他の語の上に付いて)便利である、ハイカラ・モダンである、新式であるの意を表す語。「文化竈」「文化住宅」など。