おやじのぼやき

日々おやじが思う事。。。。。

2010年02月

日本人とは何か 中西進 講談社 1997

日本人とは何か 中西進 講談社 1997

以前、中西さん(1929−)の「日本人の忘れもの」を読んで面白かったので購入しておいた本。
第一章 生まれる
第二章 親と子
第三章 家族
第四章 愛と結婚
第五章 生活を楽しむ
第六章 死ぬこと
第七章 信じる
第八章 自然と生きる
第九章 この国

全体を通して今の日本を憂いているのであるが、何かピンとこないというか、日本人優生論のように思えてならない。万葉の時代あるいは戦国時代と今を比較するのは確かに面白いが果たして説得力を持ちえるのかと考えてしまう。
もちろん多くの示唆に富んだ、そしてなるほどと思わせる文章もあるのではあるが。
備忘録として
「自然」という言葉を使うようになったのは明治以降(内山節さんも同じ事を言っていたと思う)
幸福の尺度、物質の豊かさを引きかえに、人間性を喪失してしまった。
鎖国政策は、開放的な日本人の、いわば逆説である。開放的だからこそ、権力を維持するために、鎖国をせざるをえなかったのだ。地球が狭くなった現代では、一国の権力がどうこうと言う時代ではない。わが国は、わが民族は、などと狭い了見で自己主張する時代ではなくなっている。現代は、インターネットの時代である。個人が、民族や国家や宗教の枠を飛び越えて、個別に繋がる時代である。そこに必要な価値観は、宗教や民族を超えた、人類全体に共通な普遍的な価値観であろう。日本人にはそれがある。(最終ページ)


日本人とは何か
日本人とは何か
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愚かなるもの、それは人間

残念な出来事 | SST'S フィールドスケッチ


おいらは釣り人である。
護岸工事されている渓流や治山堰堤が大嫌いである。
高規格な林道も嫌いである。
林業は認めるが、スギとヒノキばかりの人工林は嫌いである。

内山節さんが住む上野村である。
山里の釣りの故郷である。

こういう所業を続けると、必ずや自然から祟りがあるのである。
昔の人はそれを知っていた。

だから、手入れと覚悟の思想が根付いたのである。

落語の極 三遊亭金馬 DVD

落語の極 三遊亭金馬 DVD

紺屋高尾と芝浜の2題

紺屋高尾は最後は涙してしまいました。女郎買いの話しではありますが、これがまさに「粋」というのか人間の清浄なる精神というのか、良い話です。
正直者や努力する者が報われるという単純なストーリーの中に人生の1回性の中での大輪の花火のような美しさがあります。

芝浜は以前に立川談志さんで聞いた事がありますが、金馬さんの話も人情の機微を上手に観客を巻き込んでいってしまいます。
落語という一人芸が長きにわたって日本人の中で受け入れられている理由が分かるような作品、いや、藝術なんですね。


落語の極 平成名人10人衆 三遊亭金馬 [DVD]
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評価したいですね

asahi.com(朝日新聞社):自民色一掃が狙い? 国交省審議会委員、大幅入れ替えへ - 政治
勝間氏が妥当かどうかは別にして、御用研究者の排除は宜しいかと。

出来れば野田知佑さんとか入れて欲しいよね。
徳島の姫野さんや、元建設省の宮本博司さんとかも。

『ミリオンダラー・ベイビー』(Million Dollar Baby) DVD 2004年

『ミリオンダラー・ベイビー』(Million Dollar Baby) DVD 2004年アメリカ映画。

長男ライブラリーより(まじ、長男の選択凄いんですけど)

事前情報無しで見た映画。
それぞれの人生が凝縮されて、見る者に大きな感動と供に「生きるとは何か?」という問いを与えてくれる。
家庭という枠組みからは距離をおいている主人公達、そこに一人一人の人間としての繋がりがある。他者との関係性の中でしか人間が生きられないという普遍であろうか。
自分の夢に向けてひたすら努力する30歳を過ぎた女性ボクサー。夢を掴みかけて家族へもその想いを「家」としてプレゼントする。だがその行為も実ることはない。
やがて訪れる突然の事故、そして結末へと流れていく。
生とは、死とは、そこに善悪は存在するのか、そんな事を考えさせられた作品であった。


ミリオンダラー・ベイビー [DVD]
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遅いんだよね

肝炎治療費の助成拡充  - 山梨日日新聞 みるじゃん
おいらが某県で研究員をやっているころ。HCV陽性率が非常に高い事が分かった。これは、地方病(寄生虫のね)での注射処置での不十分な消毒による医原性の感染と、一部の地域での医師の注射の使い回しだと考えられている。特に感染率が高い地域でのデータを地名等を伏せてウイルス学会で発表しようとしたら。地元の病院の副院長にまさに恫喝された。(詳細は省く)。
その後、県の関係部署からも演題取り消しを要請してきた。
当時、某県の医大の肝炎専門家もその事実を知っていたし(非A非B型肝炎として)、県としてやる気があれば多くの感染者の方に情報を提供出来たのである。
何事にしても、隠してバレルと高くつくというのが常識である。(車のリコールとかね)
このケースで最も被害を受けたのは感染者の方である。

今でも、当時の自分の力の無さを感じるところである。

隠すということでいけば、その昔に輸入ワインへのポリエチレングリコール添加事件というのが有ったと思う。甘みを出すために入れるとか言われたいたかな。
その時に某県産のワインには入っていないと検査結果を出したらしい。
ところがである、検査した当人が後になって言っていたが、実は入っていたのだそうだ。それを入っていない事にした当事者がいるのである。

こんな研究所に居たと思うと恥ずかしい。
御用研究者以下である。
だから、おいらは、某県のワインを信じていないのである。(もちろん世界で通用するような小規模生産のワインがあることは知っているが)

嘘をつくと、その嘘のためにまた嘘をつかねばならない。そしてしまいには何が嘘だったかすら分からなくなる。

こまったものである。


ノスタルジア 小池真理子 講談社文庫 2005

ノスタルジア 小池真理子 講談社文庫 2005
初出 単行本 2000

解説では幻想恋愛小説とある。小池さんの作品では珍しく犯罪の匂いがない。ただ登場人物が早く死んだりはするが。
幻想の意味はネタばれになるので控えるが、異界との逢瀬とでもいうのだろうか。
いつもながら小池さんの状況描写と心象表現は読者を作品に引き込む。
人が死なないので、安心してある意味読み終えると事が出来た。



ノスタルジア (講談社文庫)
ノスタルジア (講談社文庫)
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突然の訃報にふれて

1980年代後半
何度もケニアを訪れました。観光する時間などほとんどなく(夜は
遊んでいましたが)研究という名の仕事をしてました。
大学院生でした。

そんな時に本当にお世話になったご夫妻がいました。
その奥様が亡くなったとの知らせが来ました。
メイルのタイトルを読んだ瞬間、言葉に出来ない様な震えが体を
襲いました。

いつも笑顔で迎えてくれた袈裟さん。
書いていても涙が出そうです。

少し落ち着いてから、言わせてください。
本当に本当にありがとうございましたと。

合掌

カーボンオフセット

県有林のCO2吸収量クレジット化 - 山梨日日新聞 みるじゃん

不勉強なので、とりあえずメモ。

手入れのされていない人工林は、CO2吸収より林床等からのCO2排出の方が多いという話を読んだ事があるけど。。。。

個人的にはですね、働いてない公務員を削減すれば、直ぐにこの程度の
クレジット額になると思うのですがね。

四手井綱英先生が生きていたらなんとコメントするんだろう。

2010年02月24日(水)
県有林のCO2吸収量クレジット化
県 温室ガス排出企業に販売
 県は新年度、県有林の二酸化炭素(CO2)吸収量を「クレジット」として販売するカーボンオフセット(二酸化炭素排出の相殺)事業に乗り出す。森林整備によるCO2吸収量を、国の認証を受けた上で温室効果ガス排出企業に販売。地球温暖化対策の取り組みを促進する一方、クレジットの販売資金で森林整備費の確保を目指す。
 カーボンオフセットは環境省が2008年に認証制度(J−VER)を創設。企業の生産活動や生活で発生する温室効果ガスのうち、削減が難しい分を、自然エネルギー利用や森林保護など別の場所で行った削減事業に投資することで埋め合わせる仕組み。CO2に換算したクレジットを証書の形で取引する。
 県は、県有林約3300ヘクタールが吸収した約1万トン分について国の認証を受けることを検討。新年度はスギやヒノキが吸収した量の検証を専門機関に依頼し、国内のCO2認証を担当する気候変動対策認証センターに報告書を提出、クレジットを発行し、専用の「口座」への登録を目指す。
 県県有林課によると、クレジットは通常1トン当たり約3000円程度で売買されている。現時点で販売目標額は設定していないが、間伐や山林内の作業路整備、植林などの整備費用として賄うことを想定している。
 県内は、木材価格の下落で07年の林業生産額が1991年から約7割減少。山林を管理する林業従事者も減少傾向が続いている。同課は「県有林に温暖化対策への貢献という側面を付加することで、森林整備の起爆剤になってほしい」としている。
 気候変動対策認証センターによると、現在全国では20の削減事業が登録されている。長野県の木質ペレットストーブ使用や、北海道紋別市の市有林間伐などによる削減事業が認証を受けていて、CO2約2万トン分のクレジットを発行。旅行代理店が温泉旅館の電力消費分を相殺したり、航空会社が利用者の移動先までの排出量削減を目的にクレジットを購入している。



日本政府の森林偽装
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注目のブログ

若林亜紀 霞が関と闘うジャーナリストのブログ

不勉強でまったくこの方を知らなかったのですが、何冊か著作もあり頑張っているジャーナリストのようです。

帰国したらまずは図書館で著作を読ませていただこうと思います。
出来たら霞が関よりまず虎ノ門周辺の法人やらを先にやってもらいとも思うのであります(猪瀬さんがやったからもういいのかな)

さらに独法化後の大学とかね。

霞が関の利他的な人達も是非取材してもらいたいとは思いますが
メディア的にはうけないんだろうな。。。

落語の極 平成名人10人衆 五街道雲助 DVD 2009

落語の極 平成名人10人衆 五街道雲助 DVD 2009

明烏(あけがらす)、猫定の2本
明烏は女郎買いの話し、猫定はばくち打ちと猫の話し。
いずれも、笑いを誘うという話しと言うよりは人情話である。教訓あるいは人生訓のような流れがある。そして日本史では習う事の出来ない下町の風景、常民の暮らしが見えてくる。猫定で登場する猫、それは擬人化しても良いのであろう。恩義に対して忠誠をつくす。そして猫はねこ塚として鼠小僧の墓の隣に存在するという。


落語の極 平成名人10人衆 五街道雲助 [DVD]
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誰のための記事なのかね?

甲州種ワインは今輸出の好機 - 山梨日日新聞 みるじゃん
いいつも気になるんですけど。山梨ってワインだけが産業じゃないと思うわけですよ。この記事は誰に向けて書いているんでしょうか?
かんぐれば、補助金欲しさにも思えます。ジャーナリストだって招待されれば、辛口批判はしないものです。
話半分ってところでしょうか。

地元や日本で売れなくても海外で売れるって事もあるんでしょうね、きっと、絶対、たぶん。。。。。

ちなみに彼女のHPに1月の県だの業界が大挙してロンドンに乗り込んだ時の感想がありますよ(笑)新聞記者の方もこれくらいは読んでますよね?

http://www.jancisrobinson.com/articles/a20100116.html

池田晶子3回忌ではなく4回忌ですね

2月23日
早いもので、もう3年

中年になってから読みだした池田晶子

多くのことを教えてもらった。

こんどは自分で考える番ですね。





14歳からの哲学 考えるための教科書
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14歳の君へ―どう考えどう生きるか
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41歳からの哲学
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山中静夫氏の尊厳死 南木佳士 文藝春秋 1993

山中静夫氏の尊厳死 南木佳士 文藝春秋 1993

タイトルの作品と「試みの堕落論」よりなる。
読んでいてすぐに分かったのは、南木佳士さんご自身を書いているのだと。多くの死を看取り、その結果として自身がパニック症候群かうつ病になられた歴史である。そして、人の死が多様であり、個人や家族にとっての死がいかに多元でもあることを一人の末期がん患者の方の生き方を通して書き綴っている。安楽死と尊厳死の根本的な違い、文脈の違い、医師と患者との関係性の中での「死」。南木佳士が根付いた信州佐久の自然の中でこそ書き得た限りなくノンフィクションの近い文章であろう。決して都会の病院では成立し得ない「魂あるいは心」の最終到着点である森や渓がそこにあったのだろう。

「試みの堕落論」は南木さんの国際医療協力でカンボジアに滞在した時の事を元にした文章。


山中静夫氏の尊厳死
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山中静夫氏の尊厳死 (文春文庫)
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科学研究は聖域ではないのです

見過ごされてきた科学研究の「無駄遣い」 有効活用の方策は… - livedoor ニュース
なかなか良い、まとまりのある記事です。
科学とか技術が日本の将来を作ると声高々に訴える研究者も居ますが、多くは好きな事を思うようにやりたい連中もまた多い訳です。
この記事に書かれているような無駄はそこらじゅうの大学や研究室にあるでしょう。予算の一極集中や目的外使用等々。

そろそろっていうか、いつの時代にも言われていたのでしょうが、パラダイムシフトってのが必要なんでしょうね。
幾ら学術的に素晴らしい業績を残していても人間的に如何なものか?って研究者も沢山いるのが現状でしょう。そういう意味では博士号を安易に出し過ぎなのではないかな。
だいたい、先生と呼ばれて喜ぶ様な連中が多いのもそのせいかと。
先生と呼ばれてよいのは小中学校の教師位で良いと思うのですよ。

第2回目の仕分けに期待しましょう。

2001年哲学の旅 池田晶子 編・著 新潮社

2001年哲学の旅 池田晶子 編・著 新潮社

哲学者の生誕地や活動した場所を自ら歩いた観光ガイドでもあり、対談もあり、帰ってきたソクラテスあり、池田晶子のある意味やりたい放題なのである。
そして、序が全て語る「哲学卒業」−あなたはなぜ哲学にこだわるのだろうか−
個人的に興味を覚えたのは、ノーベル賞確実を言われながら癌で亡くなった戸塚洋二氏および京大ウイルス研(対談時は塩野義研)の畑中正一氏、がんセンターの池田氏らとの対談である。かみ合っているようであってかみ合っていない対話が面白い。
おそらく2001年時点で池田晶子さんはご自身のガンを知っていたのではなかろうか。そして禅に西洋哲学にない親和性を感じ取っていったのではないだろうか。
2月23日 もうすぐ彼女の3回忌である。今頃、宇宙のどの辺で考える快楽を貪っているのだろうか。そして、知ることより考えることの大切さを今も多くの我々に植え付けてくれているのだろう。


2001年哲学の旅―コンプリート・ガイドブック
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狂王の庭 小池真理子 角川文庫 2005

狂王の庭 小池真理子 角川文庫 2005

単行本 2002

小池さんの恋愛小説、文庫で500ページを超える。いつもながら、状況描写の凄さを感じる作品。モラルや常識という枠組みを十分知っていてなおかつ社会的にもそれなりのポジションにいる人々の非常識とインモラルの対比が綴られているように思う。
そして、過去の強烈なその時代では許されない秘密を持ち続け、死後それが明かされるという流れ。どこかマディソン郡の橋を思い浮かべたのは私だけでしょうか?
そして、やっぱり人が死ぬ。小池真理子的恋愛小説の普遍は登場人物の自殺であろうか。


狂王の庭 (角川文庫)
狂王の庭 (角川文庫)
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首長のあるべき姿

松尾たかし公式サイト-日刊政治日記 バックナンバー


市場経済を思想で考えなおそうという態度かな。
いいですね。
こんな首長が増えないとだめじゃねいかな。

以下松尾市長の日記より。

2010年2月17日(水) 価値観


『私が、退職金を受け取らないのは、この危機的な財政状況の折り、身を削る、ということもありますが、『お金が全て』という風潮、金銭至上主義に対して、お金よりもっと大事なものがあるのではないか、というメッセージが込められています。』

先日の一般質問で、こんなようなことを発言させていただきました。
ある議員さんからは、『使命感』だよね。と言われましたが、そんなに格好良いものではないです。

鎌倉市のために、子ども達のために、まだまだ、頑張りが足りないですね。

『ボーン・アイデンティティー』(The Bourne Identity) DVD 2002年

『ボーン・アイデンティティー』(The Bourne Identity)2002年 いずれにアメリカ映画
『ボーン・スプレマシー』(The Bourne Supremacy)2004年
『ボーン・アルティメイタム』(The Bourne Ultimatum)2007年

長男ライブラリーより

最新作を一番初めに見てしまい、その後第1作、2作とみました。
前にも書いたように、本当にありそうな洗脳殺人マシーンという文脈。人が人を支配する、あるいは国家という装置が国益という名のもとで非合法に人を殺していく。いつの時代にも暗殺という行為が繰り返されている。
最近では情報操作やメディアを利用したイラク戦争がまさに同じ流れなのだろう。アメリカという暴力装置、そして自由を建国の旗印にしたアメリカ。映画は最終的に何を表現したかったのだろうか。
単なる娯楽映画なのだろうか。


ボーン・アイデンティティー 【プレミアム・ベスト・コレクション1800円】 [DVD]
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ボーン・スプレマシー 【プレミアム・ベスト・コレクション1800円】 [DVD]
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養老先生in山梨

やまなしの森林と環境を考える県民フォーラム開催のお知らせ - 北都留森林組合blog


養老先生の環境論は里山の手入れの思想だと思います。
森林再生と林業再生をどのように切り分けるのか、あるいはトータルバランスの話をするのか楽しみですね。

是非とも、養老先生の本を何冊か読まれてから参加されることをお勧めします。

ただ、池田清彦氏との共著はお勧めしません。



いちばん大事なこと―養老教授の環境論 (集英社新書)いちばん大事なこと―養老教授の環境論 (集英社新書)
著者:養老 孟司
販売元:集英社
発売日:2003-11
おすすめ度:4.0
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養老孟司の“逆さメガネ” (PHP新書)養老孟司の“逆さメガネ” (PHP新書)
著者:養老 孟司
販売元:PHP研究所
発売日:2003-08-02
おすすめ度:3.5
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逆立ち日本論 (新潮選書)逆立ち日本論 (新潮選書)
著者:養老 孟司; 内田 樹
販売元:新潮社
発売日:2007-05-24
おすすめ度:3.5
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霊長類の半分303種が絶滅の危機に メガネザルやオランウータン、ピンチ

人類という生物はいつの時代から自分たちが生物の頂点にいると
勘違いを始めたのだろう。
そして、死ぬことすらあり得ないと、死を身の回りから排除してきた。

同類の絶滅を導くヒトという生き物は自身の絶滅には目を向けないのか
目を向けたくないのか。

発展とか進歩という文脈が生物に与える影響まで考えているのか
疑問である。そうそう、経済学という文脈もね。

以下記事

http://sankei.jp.msn.com/science/science/100218/scn1002181731001-n1.htm

霊長類の半分303種が絶滅の危機に メガネザルやオランウータン、ピンチ
2010.2.18 17:27
絶滅の危機が極めて高いとされたインドネシアのメガネザルの一種(コンサベーション・インターナショナル提供)絶滅の危機が極めて高いとされたインドネシアのメガネザルの一種(コンサベーション・インターナショナル提供)

 世界中に生息する霊長類のほぼ半分に当たる303の種や亜種に絶滅の恐れがあり、中には個体数が100前後しかいなくなったものもあるとの報告書を、国際自然保護連合(IUCN)や国際霊長類学会などのグループが18日、発表。特に絶滅の危険度が高いインドネシアのメガネザルやオランウータンなど25種をリストアップし、保護対策の強化を求めた。

 環境保護団体、コンサベーション・インターナショナルのラッセル・ミッターマイヤー代表は「人間に最も近く、各地の環境に適応して多様な進化をしてきた霊長類の危機的状況は、地球規模で進む環境破壊の象徴ともいえる」と指摘。「10月、名古屋市での生物多様性条約締約国会議で、各国政府は霊長類保護に真剣に取り組む姿勢を示すべきだ」と話している。(共同)

帰農とホスピタリティー

ドイツのつぎはフランスから (内田樹の研究室)

まったくもって御意なのである。
少子化は問題でなく解答なんですよ。
どうすれば右肩上がりを維持できるかじゃなくて、如何に緩やかに落ち着いていくかなんだと思う。
市場経済原理主義がもっとも嫌う言質でしょうね。

日本辺境論が読まれ、また、批判も多いのも実はこのあたりのテクストに
由来するのでしょう。

「たかが経済」と言える時代が早く来ないものかと思う今日この頃。
おいらは帰農派、廃県置藩派でござる。

市民事業 五十嵐敬喜 天野礼子 中公新書クラレ 2003

市民事業 五十嵐敬喜 天野礼子 中公新書クラレ 2003

第一章 森からみえる日本の再生
第二章 無駄の再利用
第三章 自然再生エネルギーで暮らす
第四章 森と川と海をつなぐ
第五章 福祉・環境・まちづくり
第六章 ポスト公共事業社会の設計図

天野氏が色々と取材して地方の取り組み等を紹介している。
2009年には政権交代が行われ、コンクリートから人への掛け声が聞こえる。
緑の公共事業の旗振り役だった和歌山県知事は確か逮捕され、高知の橋本知事(森林環境税の人)もすでにリタイヤされている。
近自然工法やEMに関しても書かれている、補助金や助成金による事業もあるし、まさにプライベートセクターからの活動も書かれていて、市民事業という括りがぼやけているように思う。天野礼子氏の最近の林業がらみの書籍は林野庁べったりであるし、かならず政治家が登場したり、著名人(ニコル氏、養老孟司氏、立松和平氏等々)を担いで自論を展開しているように思う。
是非ともここに書かれている活動のフォローアップの報告をお願いしたいものである。場当たり的な事業や活動は結局自然破壊であったり社会の疲弊を招くのだから。



市民事業―ポスト公共事業社会への挑戦 (中公新書ラクレ)
市民事業―ポスト公共事業社会への挑戦 (中公新書ラクレ)
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共産党の林業再生案を知りたいな

林業再生 “思いは一緒”/東京都森林組合を訪問/紙農林・漁民局長が懇談・視察
記事からでは共産党がどのような案をお持ちなのかわからない。補助金を付けて終わりなら何処かの党と同じである。
具体的に林業再生をはかる道筋を是非とも示してもらいたい。


森林再生と言わないだけ、共産党に好感が持てるのである(笑)

釣師・釣場  井伏鱒二 新潮文庫 平成9年改版

釣師・釣場  井伏鱒二 新潮文庫 平成9年改版

初出 昭和35年新潮社 同名
再読
昭和33年から翌年にかけて編集者を伴っての釣行の記録。
釣好き文豪が当時としてはいささか時間に追われる釣なのかもしれないが、今読むと実に時間がゆっくりと流れているように感じる。鉄道、馬車、バス、そんな移動手段、そして旅館でまた釣談義。そして各地の釣名人の話しと興味がつきない。
個人的は「甲州のヤマメ」「阿佐ヶ谷の釣師」が故郷山梨が登場するので面白い。
また佐藤垢石、福田蘭童、西園寺公一、林房雄などの名前も登場し井伏さんの釣好きが良く分かる。
あとがきを開高健がしっかり締めている。


釣師・釣場 (新潮文庫)
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井伏鱒二全集〈第21巻〉釣師・釣場・琴の記
井伏鱒二全集〈第21巻〉釣師・釣場・琴の記
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超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか DVD アニメ 1984

長男ライブラリーより

主題歌:作詞/安井かずみ 作曲/加藤和彦 編曲/清水信之 歌/飯島真理
作詞作曲の夫婦はもうこの世に存在しないですね。

2009年の地球を描き出したアニメです。幸いにも地球はまだ人類が生きることを許されている訳ですが、そこらじゅうで殺し合いが行われていますね。
この映画の訴えたいのは「文化」なのでしょう。遺伝子操作で男と女が憎み合う世界、しかしDNAに刷り込まれていた「歌・詩」が文化として蘇り、再び地球というコスモスが復活するのだろう。争いのない地球あるいは宇宙という文脈はいつになったら現れるのだろうか。あるいは人間という生物の刷り込まれた宿命として殺し合いなのだろうか。


超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか HDリマスター版 [DVD]
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『ホリデイ』 (The Holiday)  DVD 、2006年アメリカ映画

『ホリデイ』 (The Holiday)  DVD 、2006年アメリカ映画

現実離れしたラブストーリーが逆説的に面白い。
涙を忘れた主人公の一人がLAからイギリスの片田舎の牧歌的自然の中に絡めとられているようにも見える。逆に片田舎からLAに移動した主人公は田舎の共同体的人間関係をLAのご近所と構築してしまう。
アメリカ的な思考がどこかイギリス的思考に憧れる映画なのだろうか。
人間関係、男女関係の普遍的姿が何なのか、そんなことを考える映画なのかもしれません。


ホリデイ 【プレミアム・ベスト・コレクション\1800】 [DVD]
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続くこと、続かないこと

アフリカ援助に関して一部ブログ等で騒がれていましたが
やっぱり、経済って言う物差しだけのような気がします。

GDPが一人当たり一日1ドルだって自給自足が出来て、物々交換が出来る社会は決して貧しくないし不幸ではないでしょう。(そういう経済活動はGDPにカウントされないし)
日本の片田舎に住むバーちゃんジーちゃんも同じ様な感じではないでしょうか?年金貰ったって使う事もあまりなく、孫たちにくれてやるって感じ。

そんでもって、最近色んな業界でサステイナビリティー(持続性あるいは人により持続発展性)などというテクストが蔓延している。

よく考えなくても簡単な事なんですよね。
足るを知る、求めない、生きるために食べる、無知の知かな。。。

蓄積するものと蓄積しないもの、循環する時間と直線的な時間
自分が何を求めているかで、歩き方が違ってくるのでしょうね。
そして国という枠組みは結局は常民の意志と権力側の意志との
せめぎ合いなのかなと。
なぜ働くのか、なんのために働くのか、その先にあるであろう幸せとは
何かとかね。

経済的理由で自殺する人の数が増えているという記事と内田樹さんのブログの自殺の文章を読んで思ったんですよ。

日本人の命って貨幣と交換可能なモノになってしまったんだなと。
かけがえないのモノから交換可能なモノへね。

自由度のある学会が良いですね

asahi.com(朝日新聞社):研究費の無駄、けっこうありました 仕分け受け若手調査 - 社会
当たり前のの事を当たり前に言える環境が必要でしょう。
科学はノーベル賞を取るためにやるのではないのですから。
おのずと説明責任と、責任を取れる態度が必要でしょう。
オウム事件のの時、戦争の時、科学者が何をしたのか、常に過去を顧みながら研究をしなければいけないのでしょう。
単なる金もうけや興味だけの科学にならないためにも。

いずれにしても尊敬に値するボスにめぐり逢えるかどうかっても大きなハードルですね。日本の中での自由に動きまわれる確率って案外小さいんじゃないかな。だから変な教授にあたると災難としか言いようがないしね。

そうそう、最近は独法化で事務がやたり幅を利かせているのも困りものです。この辺は色んなブログに書かれているので(笑)
おいらも4月になったら色々書かせてもらいますよ。

『U・ボート』(原題 Das Boot、英題 The Boat)DVD ディレクターズ・カット(1999)

『U・ボート』(原題 Das Boot、英題 The Boat)DVD ディレクターズ・カット(1999)

長男ライブラリーより

1981年ドイツの戦争映画。コロムビア映画製作。日本での公開は1982年

3時間半位あっただろうか。劇場だと辛抱できない長さかな。
DVDのおかげで休憩を取りながら見ることが出来た。
潜水艦という閉鎖空間、常に死を覚悟しながら、あるいは敵を殺す事を目的とする戦争という仕事。
史実に基づく内容なのだろう。戦争映画を見るといつも思うのである。映画によって人類はこの悲劇を二度と繰り返してはならないという教訓を本当に得ているのだろうかと。
あるいは戦争というのは人類という生物の普遍的に刷り込まれている行動なのだろうか。


Uボート ディレクターズ・カット [DVD]
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