おやじのぼやき

日々おやじが思う事。。。。。

2009年12月

2009年最後の日

2009年12月31日 いつものように朝早めに目が覚める。爺の証明だね。
外が明るくなるまで本を読む。松下竜一 暗闇の思想。

曇りだけど少し明るくなったので浜辺でも散歩。
波打ち際を貝殻を見ながら歩いてみる、
だいだい色の朝日が美しい。
この朝日はいつの時代から続いていたのだろう。
浜では地元の子供が網を引いている。

川の流れのように、母なる海のように、変わらないことも
とても大切ではないのかなと考える。

父が子に語る近現代史 小島毅 トランスビュー社 2009

父が子に語る近現代史 小島毅 トランスビュー社 2009

小島氏(1962−)は前著の「父が子に語る日本史」の好評を受けて本書を執筆したと書かれている。専門は中国思想史(東大准教授)だそうだ。
前著は読んでいないのだけれど、まず思った事は、網野善彦さんを受け継ぐ方なのかなと思った。日本という国の成り立ちや常民からの歴史に重きを置いているように感じる。
そして日本の歴史を学ぶ事で日本のこれからの在り方を考えてみてはどうかというのが本書の意図だと考える。そして人文学的な素養があったからこそ明治維新後の科学技術の発達発展を見たのに対し近年の技術のみを重視した大学システムをご自身の所属する東京大学とともに憂いている。
そして最近の自虐史観として批判される歴史観に対し、自慰史観であると指摘しています。
歴史が言葉で表わされる時に注意しなければならないのは、どんな切り口やどんな視点から書かれたかということである。簡単にいえば多くは支配者側あるいは統治側からみた記述が流布されるだろう。そしてそれに対して民衆側(常民)は種々の批判なり賛辞を送る。その様な文脈において小島氏が指摘するのは、先の戦争での戦争にいたった理由こそは普通の人々にもあるのではということである。

そして小島氏の子に対するメッセージは「歴史とは、世代を超えて受け継がれていく物語です。そこで活躍するのは政治家や芸術家であることが多いですけれど、僕たちひとりひとりが歴史の担い手です。そう、歴史は「常民」が作るものなのです。だからこそ、僕たちは日本という国の将来について、しっかりした責任を持つ必要があります。二度と「騙された」などと言わないために、ものごとをきちんと判断出来る力を、どうか養ってください」p176
前著も読みたくなった書籍である。



父が子に語る近現代史
Amazonで購入
書評/歴史・記録(NF)

浜辺ですること

これしかないでしょう。

シンガーはその他
高木まさ(漢字忘却)
荒井由美
青山テルマ
山下達郎
中島みか?
中村紘子(ピアノ)
ZARD
小田てるまさ

時間を考えてみた。

なぜか日本とチャット出来てしまう現実。
少しこれでよいのかな〜と考えた。
良いのか悪いのか、よくわかりません。

DSC00238DSC00232

浜辺

画像のタイムスタンプは31日ですが(デジカメが日本時間)現地30日の
サンセット。

ふ〜〜〜ビールがしみます。
DSC00250

ロンドンで小津安二郎

TOKYO STORY Directed by Yasujiro Ozu | Opens 1 January 2010 | BFI
mixiに流れておりました。2カ月にわたって小津作品が上映されるそうです。
小津監督が当時、海外で上映されることを期待してたのどうかわかりませんが、ますます評価が高まっているのでしょう。
人間とは何か、人生とは何か、そして生きるとはどういうことなのか。ローアングルからの映像が訴えているのでしょう。
北鎌倉や田舎の風景と東京という都会の対比にも思えるシーンも多いように思います。
う〜ん、飛んでいきたいロンドンへ。直行便もあるのですが(笑)

−上映作品−
秋刀魚の味 / An Autumn Afternoon
戸田家の兄妹 / Brothers and Sisters of the Toda Family
学生ロマンス 若き日 / Days of Youth
非常線の女 / Dragnet Girl
早春 / Early Spring
麥秋 / Early Summer
小早川家の秋 / The End of Summer
彼岸花 / Equinox Flower
お茶漬けの味 / The Flavor of Green Tea over Rice
浮草 / Floating Weeds
お早よう / Good Morning
風の中の牝鶏 / A Hen in the Wind
落第はしたけれど / I Flunked, But...
大人の見る繪本 生れてはみたけれど / I Was Born, But...
東京の宿 / An Inn in Tokyo
淑女と髭 / The Lady and the Beard
秋日和 / Late Autumn
晩春 / Late Spring
母を恋はずや / A Mother Should Be Loved
宗方姉妹 / The Munekata Sisters
ひとり息子 / The Only Son
出来ごころ / Passing Fancy
長屋紳士録 / Record of a Tenement Gentleman
浮草物語 / A Story of Floating Weeds
その夜の妻 / That Night's Wife
父ありき / There Was a Father
東京の合唱 / Tokyo Chorus
東京物語 / Tokyo Story
東京暮色 / Tokyo Twilight
朗かに歩め / Walk Cheerfully
淑女は何を忘れたか / What Did the Lady Forget?
東京の女 / Woman of Tokyo
菊五郎の鏡獅子 / Kagamijishi

物は言いよう 斎藤美奈子 平凡社2004

物は言いよう 斎藤美奈子 平凡社2004

初出は1999−2004雑誌噂の真相のコラム「性差万別」
何冊か斎藤さんの本を読んで彼女の読書量の凄さとその書評の切り込み方の鋭さを楽しんでおりました。
今回の本は男性には耳が痛いというか(もちろんある種の女性の方にも)、世の男性の常識を変革せねばならないような説得感があるように思います。
平気で書き示す文章の中に女性蔑視であったり、セクハラに相当するような文脈がいかに多いことか。
ジェンダーフリーとジェンダーレスの差異、おじさんは、まったくもって未だ理解が不十分だと言うことが分かりました。男らしさ、女らしさ、この「らしさ」にも十分に考慮がいるようです。男と女の世界の中で、いかに楽しく愉快にそして充実した人生を送るのか、言葉ひとつで状況が変わりうることを本書は示しているのでしょう。
でも、だからといって、おじさんは直ぐには変われないのである。やはりガキの頃からの躾や教育が重要なんだろうと、少しばかり逃げの体制でこの文章を閉めたいと思う。


物は言いよう
物は言いよう
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映画

休みを利用して映画を見まくっているわけです。
自分でレンタルした作品は若干なりとも事前に情報が刷り込まれているわけですが、長男のライブラリーに含まれるものはタイトルしか分かりません。
基本的にスリラーやサスペンス、バイオレンスは好みではないですが、なぜか見だすと同じ種類の映像が続きます。

さて、今回の凄かったのは、人生ベスト5に入る作品に巡り逢えた事でしょうか。

見た順番的には
時をかける少女(アニメ)
つみきのいえ(アニメだと見だしてから知る)
ニューシネマバラダイス完全オリジナル版
ネバーランド

時をかける少女は原田知世バージョンを知っておりましたので、まあ、見てみようか程度だったのですが、予想を反して凄く良かったわけです。

なんか映画の方からこれを見なさいと指令されているようにも思います。

映画でも書籍でも、一生記憶に残る作品ってどういうメカニズムなんでしょうね。

『時をかける少女』DVD、2006年

『時をかける少女』DVD、2006年

長男ライブラリーに大感謝の作品

原田知世主演の映画を見たのはいつだろうか。25年以上は前だろう。先輩が擦り切れるほどVHSで見ていたのを見せてもらった。
このアニメにそれほど期待はしていなかったのだが、とんでもない。
時間という概念あるいは哲学が素晴らしい音楽とともに流れていく。
人生の一回性と季節の回帰性。青春という二度と戻れない一時期。そして誰もがその時間の中に生き、過ごしていく。
大人には二度と来ない、そして体験も出来ない夏休み。池田晶子も書いていたと想い出した。
主題歌と挿入歌の歌詞はまさに生きるための哲学そのものように思う。


Wikiより
筒井康隆の同名の小説を原作としている。監督は細田守、アニメーション制作はマッドハウス。各国の映画祭などで多くの賞を受賞するなど、高い評価を受けた。キャッチコピーは「待ってられない 未来がある。」
挿入歌:「変わらないもの」(作詞・作曲:奥華子 編曲:佐藤準)
主題歌:「ガーネット」(作詞・作曲:奥華子 編曲:佐藤準)


時をかける少女 通常版 [DVD]
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埋もれ木 DVD 2005年作品

埋もれ木 DVD 2005年作品

幻想と現実との境界、あるいは夢を描き出している作品なのでしょうか。
郊外の自然豊かな街、そこからグラディエーションの様にだんだん都会に近づく光景が広がる。
「お変わりありませんか?」と時間の流れの中で変化しない事が一つの価値観としてあった時代。
森、埋もれ木、都会というそれぞれの環境の中で生かされている人間。それを歴史と呼ぶのかもしれない。過去からしか学びえない人間がどのような未来を作るのか、もしかするとこの映画は、もう一度、ちょっと過去を振り返ってみようという示唆を与えているのかもしれない。

このDVDにはメイキングが付録として付いている。多くのCGが使われていることを示している。自然の風景までも今やCGで出来てしまうことに大きなため息と失望を感じた。映画は確かに作りものであり虚構かもしれないが、自然までもが人の手によって自由に描かれてしまう事に大きな驚きを感じた。


埋もれ木 [DVD]
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これは知らなかった。。

電子レンジ用グッズ:手軽に調理 「内食派」増え、人気に - 毎日jp(毎日新聞)
電子レンジでご飯、パスタ、茹で卵を作りアイテムは持っている。されどこの記事の商品は知らなかった。
早速購入(笑)
そんなに高く無いしね。
一人暮らしには大助かりです。
まあ、電気が来ないとだめだけど(笑)



チンしてチップス(スライサー付) RE165
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さて4連休

備忘録的に遺しておきましょう。

1日目(25日) 昼に現地のセレブ?ご家族に招待されてガーデンランチ
この方は長らく農業器具や農薬、医薬器具等の商売をされていて息子が3人いて皆成人した。10年前も招待されて、その時は3男の医学部卒業パーティだった。今回はその医学部を卒業した息子はアメリカで研修?中で少しだけ電話ではなした。その他の参加者にカカオ研究所のドクターが居たので、色々と盛り上がり(ちょっと以前に仕込んだ研究ネタもあり)、さらにチョコレート産業の児童労働に関しても議論した。(多くの場合、ガーナではなくアイボリーコーストが問題になるのだけれど)。
そして3年前に日本が輸入したカカオ豆は残留農薬ですべてガーナに送り返されたと言ってましたが、情報がないのでお答えできず。
それと、日本はガーナのカカオをほとんど買っていないと言いましたが、これは、私の知人が大手菓子メーカーにおりますし、その方とはベルギー時代ブラッセルでご一緒させていただき、「日本のチョコレートのほとんどの原料はガーナ産です」と言ってましたので、情報不足なのでしょう。
こう言った間違った情報が口コミで広がると怖いですね。
ちなみに、ここの奥様は俺と同じ誕生日なので、一時帰国の折に趣味のフラワーアレンジメントの本を買ってきてプレゼントしました。ロッテの
ガーナチョコレートと一緒にね。

2日目(26日) 午前中に食料などの買い出し。少し遅れて10時頃行ったらすでに混雑が始まっていた。逃げるように帰宅。
午後にスタッフのタンジョウパーティーに呼ばれていたが、体調が完璧でなくパスさせてもらう。
ひたすら読書時々映画

3日目(27日)やっぱりお腹が痛い。何かに当たったかな(笑)
そんな訳で薬を適当に飲み読書と映画

4日目(本日) 体調は宜しい。昼はスタッフ宅に招待されているので昼飯を食いに出かけるかな。

そんな休暇でありますね。
明日は仕事 その後 風にあたりに浜辺でのんびり1泊かな。

母べえ DVD 2008年作品

母べえ DVD 2008年作品

なんか最近戦争ものの映画ばかり見ているというか、映画の方から
近づいてくるような気がする。

さて


日中戦争から第二次世界大戦を通してのものがたり。
思想犯として検挙され、獄中死する子供からも妻からも慕われる父親、その父の教え子は家族を見守り、出征し戦死、父の妹も家族を助けるが、広島に帰り、原爆の後遺症で死亡。
戦争というものが導く人の死。
家族、親族、そして地域共同体の中のその死をどう捉えたら正解なのか、自分にはわからない。
母べえ(吉永小百合)が医師となった長女が勤務する病院で死を迎える時、最後に二女に語る。
そう、天国で死者と逢うのが楽しみなのではない。生きているものとして逢いたい。
戦争をリアリティーとして知らないものに「死」という普遍を通して多くの事を語りかけている。



母べえ 通常版 [DVD]
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かわらないもの、ガーネット 時をかける少女 

アニメの時をかける少女を見た。

時間という概念と哲学が歌とともに流れていくようだ。
人生の一回性と季節の回帰性
そして青春という一時期の記憶

歌詞が凄すぎます。

ルポ 資源大陸アフリカ 白戸圭一 東洋経済新報社 2009

ルポ 資源大陸アフリカ 白戸圭一 東洋経済新報社 2009

毎日新聞特派員としてヨハネスブルグを拠点にアフリカ大陸をまさに縦横無尽に身の危険を顧みずに取材した白戸氏(1970−)の記録。取材は2004−2008に行われている。
南アフリカ、モザンビーク、ナイジェリア、コンゴ民主共和国、スーダン、ソマリアと言った国々が登場する。資源大陸と呼ばれ多くのレアメタルや金、ダイヤモンド、鉱物を産出するアフリカの国々。そこにはそれら資源を買う側の姿も見え隠れしている。決して日本はそれに関与していないとは言えないのである。暴力や犯罪を生み出す背景は決して単純な構造ではないであろうことは本書でも明らかである。国際社会とは何か、グローバリズムとは何を求めることなのか?援助という名の汚職支援は無かったのだろうか。
一つの答えとして終章で白戸氏は書く、
「地球規模の格差社会の底辺に置かれたアフリカかから染み出す犯罪などの負の側面は家具後の上で、競争礼賛で弱肉強食の道を突き進むのか。一方、先進国側も暴力の拡散に耐えきれず、資本主義の暴走に一定の歯止めをかけ、命の価値を平準化する努力に取り組むのか。私たちは今、命の価値を巡る一つの岐路に立たされているのではないだろうか。」
アフリカにほとんど係わりの無い方が本書を読まれると、アフリカというところは危険で腐敗し、訪問するような所ではないと思われてしまうかもしれない。
しかし多くのアフリカ諸国には、目をキラキラさせて明日の未来を夢見て勉強したり、サッカーに汗を流す多くの子供達が生きている。そしてそれぞれの国の文化や歴史がある。また大家族制の共同体を形成して助け合って生きて行く社会もあるのだ。植民地時代に列強国が勝手に引いた国境線に区切られた大陸を国際社会がどう対応していくのか一人一人が考えねばいけないのではないかと思ったのである。


ルポ資源大陸アフリカ―暴力が結ぶ貧困と繁栄
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わだつみ平和文庫

ICT甲府: 文学館研究と「わだつみ平和文庫」と
テレビでの放送もあるようですね。
自分も開館式の日に訪問させていただきました。

お兄さん(徳朗氏)を戦争で亡くされた弟さん(克郎氏)が平和のために収集した莫大な量の書物が展示されてあると同時に、貴重な資料が置かれています。
ぜひとも、訪れてみてはいかがでしょうか。

きけわだつみのこえ

中村徳郎
昭和19年6月20日午前8時

父上母上様。弟へ。
門司市大里御幸町 辰美旅館        徳郎

何もかも突然で、しかも一切がほんの些細な運命の皮肉からこういうことになりました。しかし別に驚いておりません。克郎(弟)に一時間なりとも会うことが出来たのはせめてもでした。実際は既にその前日にいなくなっているはずでした。そうしたら誰にも会えなかったのです。
中略
最も伴侶にしたかった本を手元に持っていなかったのは残念ですが致し方ありません。それでも幾冊かを携えてきました。
中略
今の自分は心中必ずしも落ち着きを得ません。一切が納得が行かず肯定が出来ないからです。いやしくも一個の、しかもある人格をもった「人間」が、その意思も意志も行為も一切が無視されて、尊重されることなく、ある一個のわけもかわらない他人のちょっとした脳細胞の気まぐれな働きの函数となって左右されることほど無意味なことがあるでしょうか。自分はどんな所へ行っても将棋の駒のようにはなりたくないと思います。
 ともかく早く教室へ還って本来の使命に邁進したい念切なるものがあります。こうやっていると、じりじりと刻みに奪われてゆく青春を限りなく惜しい気がしてなりません。自分がこれからしようとしていた仕事は、日本人の中にはもちろんやろうという者が一人もいないと言ってよいくらいの仕事なのです。しかも条件に恵まれている点において世界中にもうざらにないくらいじゃないかと思っています。自分はもちろん日本の国威を輝かすのが目的でやるのではありませんけれども、しかしその結果として、戦いに勝って島を占領したり、都市を占領したりするよりもどれほど眞に国威を輝かすことになるか計りしれないものがあることを信じています。
 自分をこう進ましめたのは、いうまでもなく辻村先生の存在が与って力ありますが、モリス氏の存在を除くことが出来ません。氏は自分に、真に人間たるものが、人類たるものが何を為すべきかということを教えてくれました。また学問たるものの何者たるかを教えてくれたような気がします。私はある夜、西蔵(チベット)の壁画を掛けた一室で、西蔵の銀の匙で紅茶をかきまわしながら、氏が私に語った"Devote yourself to Science."という言葉を忘れることが出来ません。

つなみ 5年

滞在中のホテル(ホステルだけど)のテレビはアルジャジーラのニュースが見られます。もちろん英語バージョンです。
全てを理解するには頭が馬鹿すぎますが、おおよその内容は画像がありますからわかります。

今日はタイやインドネシアを襲った5年前の津波の特集をしていました。
あらためて当時の映像の凄さを感じます。
一瞬にしてリゾート地が壊滅しています。

さらに問題なのは、小さな共同体が大きな被害を受けて、未だに立ち直れない状況をリポートしています。

CNNやBBCがどんなニュースを今日流しているのか分かりませんが(TVでは写りますが)、いわゆる西側だけの情報を鵜呑みにする危険性というのはある様に感じます。

内田樹さんの「日本辺境論」を読み始めています。ほぼブログにも同じ事が書かれていますが、日本人の特性が非常にクリアーに書かれています。
同時に内山節さんの「清浄なる精神」も読んでいるのですが、民衆(常民でもよいと思います)の深層にある思想の話しです。どこか内田さんの話とクロスオーバーするのかなと思います。

『バンド・オブ・ブラザース』(Band of Brothers)DVD 2001アメリカTVドラマ

『バンド・オブ・ブラザース』(Band of Brothers)DVD 2001アメリカTVドラマ

長男ライブラリーより
週末に一気に見てしまった。

DVD5本、10話からなる大作。
男同士の戦争という仕事あるいはゲームを通じての絆、指導者あるいはリーダーの役割が描かれているのだとおもう。特にオープニングロールあるいはエンドロールで実際に参戦した兵士が語る言葉は重い。戦争とは何かを見せつけているようである。アメリカ軍自身の汚点とも言うべき捕虜の殺害や金品の略奪も描かれている。そしていかに人の命が弱くまたそして強いのか。
見終わって思ったのは、アメリカという大陸で、多民族国家での最も強い共同体というのは軍隊でしか成り立たないのだと。そしてアメリカの自由(一部は報酬)いう目的のために団結する姿である。
この戦争が行われて、アメリカが勝利した時、日本は玉砕を叫び、そして敗戦した。捕虜になることは恥として多くの若者が散っていった。
映像の中の死や怪我は確かに戦争の悲惨さを伝える、しかし現場の地響きや匂い死の恐怖は伝わらないであろう。2度と同じ過ちを繰り返さないために何が必要なのだろう?

Wikiより
第二次世界大戦における米国陸軍第101空挺師団第506パラシュート歩兵連隊第2大隊E中隊(通称:イージー・カンパニー)の訓練から対ドイツ戦勝利・終戦までを描いたスティーヴン・アンブローズのノンフィクション作品およびそれを基にしたテレビドラマ。
1. 『翼のために』 - Currahee
2. 『ノルマンディ降下作戦』 - Day of Days
3. 『カランタン攻略』 - Carentan
4. 『補充兵』 - Replacements
5. 『岐路』 - Crossroads
6. 『衛生兵』 - Bastogne
7. 『雪原の死闘』 - The Breaking Point
8. 『捕虜を捉えろ』 - The Last Patrol
9. 『なぜ戦うのか』 - Why We Fight
10. 『戦いの後で』 - Points



バンド・オブ・ブラザース Vol.1 [DVD]
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まずは入口からですね。そう、土間からのおもてなし

早川の玄関口「プラザ」を改装 - 山梨日日新聞 みるじゃん

自分も前からそう思っていたんです。
いくつかお土産としての工芸品なんかが置いてあったと思うのですが、通り過ぎてしまうんです。そして味噌チャーシューメンを食べてしまう(笑)

まずはお客さんを迎える入口で、ちょっとだけ見ていただく。
そして、奥へ、奥へといざなう。

宮本常一的には、土間から居間、そして客間でしょうか
もちろん、プラザがさらなる「縁側」になると交流の輪が大きくなるように思います。

これでコンクリートに固められた渓流がどんどん減っていけば
日本一の山里になると思うのです。
褒めすぎかな?(笑)
でも、ほぼ自給自足できるんじゃないでしょうかね。
藝術、文化、自然。
経済は少し端っこに居てもらえば良いのでしょう。

クリスマス休暇

25日クリスマス。
26日土曜日のボクシングデイ
27日日曜日
28日26日の代休

そういうことで4連休
読書三昧に映画三昧の引き籠り系でいこうと思います。
人生の中で一番今が本と映画に埋もれている感じですね。
そして自分の頭の悪さを再確認し、少しでも丈夫にしようと思います。
おそらく遅すぎるけど(笑)

年末は少し風にあたりに行こうかと。

よくよく考えると一人で過ごす年末年始ってこれまでなかったかな。
良い経験です。

ではでは皆さんも良いクリスマスを。

by名ばかり仏教徒

モーターサイクル・ダイアリーズ DVD 2004

モーターサイクル・ダイアリーズ DVD 2004

若い時の旅は人生に大きな影響をあたえる。予期せぬ出来事、理不尽な社会への不満、未熟な自分自身への苛立ち。そして旅を通して自分自身の生き様の夢や大志を形成していくのだろう。ゲバラという革命家を育てた社会と当時の背景が描かれている。特に印象に残ったのは後半部分のハンセン氏病療養所での場面である。生老病死の普遍性の中での差別問題、そこで医療に携わる人々の献身的な姿。また全編を通じて感じたのは市場経済の辺縁の人々だ、貨幣というシステムから取り残されがちな人々にゲバラは多くの矛盾を感じたのだろう。

Wikiより
革命家チェ・ゲバラ(本名:エルネスト・ラファエル・ゲバラ・デ・ラ・セルナ)の若き日の南米旅行の著作『チェ・ゲバラ モーターサイクル南米旅行日記』をもとに、ロバート・レッドフォードらによって2004年に映画化された。 ウルグアイ人の音楽家、ホルヘ・ドレクスレル(Jorge Drexler)によるこの映画の歌「河を渡って木立の中へ(Al Otro Lado del Río)」は、2005年にスペイン語ではじめてアカデミー歌曲賞を受賞した。
あらすじ
1952年、アルゼンチンに住むエルネストは、友人のアルベルト・グラナードと共に1台のバイク(ポデローサ号)にまたがり、12,000キロの南米旅行へ出かける。最下層の労働者やハンセン病患者らと出会いなど、途中巻き起こるさまざまな出来事を通して、南米社会の現実を思い知らされる。後に革命家、キューバのゲリラ指導者となった若き日のチェ・ゲバラの生涯に大きく影響を及ぼした南米旅行を描いたロードムービー。アンデスの雪山やマチュピチュ遺跡、アマゾン川など、南米独特の風景や、時代背景の中でかかるタンゴやペレス・プラードのマンボなども印象的。
映画のラストに80歳を超えたアルベルト・グラナード本人が少しだけ登場する。また、アルベルト・グラナード自身が『モーターサイクル・ダイアリーズ』の撮影に同行し撮影風景を記録したメイキング・ドキュメンタリーの『トラベリング・ウィズ・ゲバラ』(2004)もある。



モーターサイクル・ダイアリーズ 通常版 [DVD]
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実録・連合赤軍 あさま山荘への道程 DVD 2008

実録・連合赤軍 あさま山荘への道程 DVD 2008

1972年テレビで流れ続ける映像を見た記憶はある。でもそれは単なる非現実な光景でしかなかったように思う、13歳の自分には。
大学時代特に学生運動に勧誘されることもなく、政治にも興味がなく育ってしまった自分には学生運動とは一体何を表現したかったのか?との根本的な疑問がある。
理不尽な社会に対する若者の純粋な反発、より民主的な社会変革への運動だったのだろうか。
そこに革命を指向した若者が居たのは歴史の事実なのだろう。だからいつも聞きたいのである、当事者達に、そう実際学生運動を行ってきた人たちに。どうして学生運動が収束してしまったのか、何が問題であったのかと。そして今現在の日本の状況をあるいは世界の状況をどう見るのかと。
当時の状況を知る人たちには共感や非難がこの映画にあるのかもしれない、ただ自分には良く分からない事だらけだと言うのが偽らざる真実である。もちろん勉強が足りないのであろうし、時代の流れに流されただけだからかもしれない。自分が知っているのは、小池真理子氏の書いた永田洋子の評伝くらいだし。
やっぱり総括とか自己批判とか良く分からないのである。



実録・連合赤軍 あさま山荘への道程 [DVD]
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ホテル ルワンダ DVD  2004年製作映画(イギリス、イタリア、南ア)

ホテル ルワンダ DVD  2004年製作映画(イギリス、イタリア、南ア)

1994年のルワンダでの大虐殺(120万人とも言われる)の現場での実話をもたに作られている。
人が人を殺す背景、エスニッククレンジング(民族浄化)という人類が常に行き着く戦争の大義。武器(銃や鉈)という人間が作り出した商品をいつまで人類は使い続けなければならないのか。部族や人種を超えて穏やかな生活基盤を構築することは不可能なのだろうか。映画に映し出されるのは一人の男を中心にした利他的な行動ではあるが、国連現地部隊、教会関係者、NGOなど多くの名前すら登場することのない人々の平和への関与である。
国際社会の中で先進国と言われる国々は一体何をすべきなのか。ほんの少しだけでも考えてみてはいかがだろうか。ちょうど白戸圭一著「ルポ 資源大陸アフリカ・暴力が結ぶ貧困と繁栄、2009」を読み終え、ルワンダの悲劇は今も他の地域で続いていることを再認識したのである。

Wikiの概要
この映画は一人の男の英雄的な行動をたどるとともに、ルワンダの旧宗主国ベルギーによる人種分別政策や、虐殺に対する国際社会の無関心を強く批判する作りになっている。特に国連やアメリカ合衆国(そのころはソマリア内戦介入のトラブルで苦境にさらされていた)が有効な介入をしなかったことが追及されている。フツ族の過激派はツチ族反乱軍によって排除されるまでのおよそ百日間に約八十万人の人々を殺害した。映画の最後に映し出される文章によってフツ族の将軍など虐殺の指導者たちが裁かれたことが示される。


ホテル・ルワンダ プレミアム・エディション [DVD]
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ついつい安易に流れる

読み終えた本の感想を書かねばと思いつつ
ついついDVDの方に行ってしまう。
なんか、最近は映画の題で適当に選んでいるのに戦争の話しばかりだ。
今夜も、母べえ、というのを見たら、戦争だった。
DVDがおいらを呼んでいるのか、俺がDVDを呼び寄せているのか。。。

父親に戦争の話も聞かないうちに逝かれてしまったおいらは、戦争というのは本や映画でしか認識出来ないわけである。

今日もラストシーンが戦争というものの本質を表していたと思う。
山田監督の伝言なのだろうかと思った。

ジャパン・スマイル 川上健一 PHP社 2009

ジャパン・スマイル 川上健一 PHP社 2009

初出は雑誌ビックコミック 2000−2004

見開き2ページの短い物語、101編。でもそこに広がる世界は限りなく温かい。
そう、それは直線的な時間ではなく、循環している時間だからからだろうか。
小さな夢、小さな喜び、小さな幸せ、でも、その小さなモノたちが蓄積していくと途方も無く素晴らしく、そして大きな大きな幸福を与えてくれる。

川上さんには相田みつをさんとの共著、日めくり物語 三十の人生の三十の感動、という素晴らしい作品もある。

ちょっと疲れて息詰まった時、ページをめくってみてはいかがでしょうか。

こんな素晴らしい本をプレゼントしてくれる素晴らしい知人がいることの幸せを一人異国の地から日本に向かって乾杯!


ジャパン・スマイル
ジャパン・スマイル
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俺は、君のためにこそ死ににいく DVD 2007

石原慎太郎さんが総指揮とある。

高倉健さん主演の「ホタル」と同じ題材ですよね。
特攻隊員と食堂の女主人との関係性の中から見えてくる戦争。
常に若いモノがその犠牲になる現実は世界中同じであろう。
戦争という仕事、その捉え方、当時の国の枠組み。
死という普遍な出来事ではあるけれど、それが明日という予約を
された時、人はどうあるのだろうか。
私自身は常民としての視点から見たので、上層部いわゆる軍や行政の
エリートが果たして、本当のエリートとしてノブレスオブリージュと
いう文脈をわきまえていたのかが非常に懐疑的である。
英霊と呼ばれ、また犬死にとも言われ死んで行った若者たち、そして
その若者たちを育てた親兄弟の気持ちを考えると、胸が締め付けられる。
決して戦争美化の映画ではないと思う。



俺は、君のためにこそ死ににいく [DVD]
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親ばか

おいらには芸術性とか文学性とか、もちろん科学性もないかもしれん。
だから、ギターが上手だとか、絵が上手だとか、文字が上手いとかは
尊敬なのである。
ただ、ゲームが上手いってのはどうでもよいのですが(笑)

一部を年賀状に使わせてもらった。

もしも届いたら親ばかと笑ってください。
daughter

嫌いな光景と好きな風景

韮崎の実家の近くの河川

一体意味があるのだろうか。
家人は以前、これを見て綺麗だと言った。
人工美なのだろうか。

コンクリートで固められただけの川

そしてガーナのとある峠からみた大地
全くの原生でもなく、手入れをして、そこに人が住む

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東京タワー DVD 2007

東京タワー DVD 2007

原作を読んでいません。
親子、特に母と子の繋がりっていうのかな、愛情という物質が、いや空気が充満している。決して頭ごなしで怒らない母親、そして見守り続ける母親。昭和から平成に、東京タワーが象徴するのは、疑うことのない右肩上がりの経済発展だったのだろうか。努力が報われる社会がそこには、少なくともお金を得るという文脈では成立していたように映画の中には見て取れる。
そして必ず訪れる死、それが病院で完結して、家に戻るという現実。映画では葬儀は自宅で行われていた。現在の葬儀のほとんどはセレモニーホールで行われている。ますます死が日常から離れていっている。
苦労をかけた母を温泉に連れて行こうと決めた。自分勝手に。


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利他的であるということ

片山さつきブログ
最近注目しています。右とか左とか関係なく、自民とか民主とか関係なく。
ノブレスオブリージュっていうんでしょうか。

国の在り方を自分の信念で語っているように思います。
おそらくこの方は今までがむしゃらに走ってきて、やっと今、少し時間が出来た浪人生活をしているのかもしれません。
選挙というハードルがありますが、財政とか経済といった文脈からの日本を大いに語って貰いたいし、若い人が希望が持てる(金銭的にではなく)ビジョンを描いてもらいたいものです。選挙権の無い若年層が今後の日本を作るんですから。
既得権益に寄りかかる状況を少しでも変えていかねばならないですよね。

政治にしても行政にしても、利他的である人の割合がその国の将来を決めるのでしょうね。もちろんそれは地方でも同じでしょうが。

最近注目のブログであります。

美しい森をつくる 速水勉 日本林業調査会 2007

美しい森をつくる 速水勉 日本林業調査会 2007

副題:速水林業の技術・経営・思想

帯を内山節さんが書かれている。一冊の本になるのは素晴らしいことだ。読み取ってほしいのは、具体的な記述を介して語られていく勉さんの思想である。
またまえがき、発刊に寄せても内山さんが綴っている。そして勉さんの言葉として「美しい森がもっとも収益性の高い森である」と。
本書は勉さんが過去から現在にいたる間に各種媒体に発表された文章と書きおろしからなっている。まさに日本の近代林業の歴史を要約しているのであろう。
森林法の話し、環境問題への取り組み(原発反対運動、火力発電所の煤煙問題、中部国際空港の土取り問題等)、種苗方法等々が専門用語を交えながら淡々と語られる。

林業経営の中で、どんな小さい事でよいから、毎年一つは新しい事をやってみようというのが私の今までのやり方である。中略 とにかく単純になりがちな森林作業を、作業員とともども楽しくする一つの方法であると考えている。 P142

長男、亨氏との対話も蘊蓄のある親子問答になっていて、確実に勉氏の思想が亨氏にも受け継がれさらに磨きが掛っているように思える。
原発反対運動での住民投票勝利で親子での赤旗への掲載は何か微笑ましいというか、右左に関係なく郷土のために働く速水一家を象徴しているようでもある。
また、速水林業での勉強会のカラー写真があるが、その中に菅さん、岡田さんの顔が見える。当然政権交代の前である。2009年の事業仕分けWGに速水亨氏が含まれていたことの歴史の伏線が垣間見れたような気がする。


美しい森をつくる-速水林業の技術・経営・思想-
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